タイトル:人生がときめく片づけの魔法
著者:近藤麻理恵
出版社:サンマーク出版

片づけの本だ。
断舎利の人とは違う人が書いている。 
日本で多くの人に読まれているだけでなく、去年くらいに米国のアマゾンでもベストセラーになった。

良い点は、単に整理整頓の方法を紹介するのではなく、シンプルに生きるための考え方とものを捨てるための考え方を示してくれることだ。

―人間に与えられた時間は有限であり、生活にあたって確保できるスペースも有限である。
―そうであれば、自分が「ときめき」を感じるモノに囲まれて過ごすことが充実した人生に資する。
これが私なりに読みとったエッセンスだ。

特に、『ものが溜まってしまうのは「過去に対する執着」または「未来への不安」のいずれか』という本書の総括ともいえる言葉は墓まで持って行きたい。

特自分に当てはめて発見があったのが以下の三点だ。
いずれも先の分類で言うと未来への不安によるものだ。

本:
いつか読み返すような本は人生でそう何冊もない。
また、いつか読むつもりの本は一生読まない。
私の場合は、「いつか読む/読み返す」ための本を本棚に貯めていた。
他人への見栄のために置いておきたかったというのもあるし、これが必要になる自分になりたいという願望もあった。
確かに、自分に必要な知識を得るための本や興味があるものは、すでに何度も読んでいるはずだ。

書類:
著者は書類の分類が大嫌い、とのことなのだが、私は逆に大好きだったりする。
説明書、クレジットカード控え、雇用関係の書類、金融取引関連の書類(特定口座年間取引報告書や配当金支払通知書)、あまねく美しくファイリングし、すぐに見返せるようにしていた。
本書では、書類は契約書と保証書以外は全て棄てるよう記載があったが、私には無理だった。
金融関連の書類は終わった期のものは捨てたし、電化製品の説明書(と箱)はリセールバリューがありそうなもの以外は捨てた。
ただ、クレジットカード控えと雇用関係の書類の控えはスキャンしてデータで保管することにした(現在は全て電子交付なのでこれ以上紙が増えることは無い。)。
本書では、裁判になったら証憑が必要との認識で書類を捨てられない弁護士夫婦の例を紹介しており、結局そこでも捨ててもらったと書かれている。
しかし、証憑を手元に残しているという安心感は私にとってはかなり重要な点だった。
もっと言うと、私は書類に対してときめく変態なのだと思う。

なんとなくとってあるもの:
私が該当したのは、コード類、洋服のボタン、使わなくなったふとん(来客用の位置づけ)だ。
いずれも、今は使っていなくてもいつか使う可能性があると考えて取っておいていた。
着られなくなると経済的に困る高価なコートの替えのボタンだけ残して後は全て捨てることが出来た。

他に難易度の高いものとして出てきた、人からのもらいものや、もらった手紙などはガンガン捨ててしまった。
過去に執着が無いわけではなく、むしろ過去の奴隷なのだが、それだけ捨てたい過去が多いのだろう。

ほかに、覚えておきたいことは以下のとおり。
・捨てるモノを家族にあげない。本書では、姉の不要な服を与えられ、棄てられずクローゼットを圧迫してしまった不憫な妹が出てくる。いらないからあげるというのは無礼以外の何物でもない。
・捨てられない服を部屋着にするのはNG。もともと外出用なのだからリラックスできない。
・過去の思い出の品よりも、今のことを考える。
・片づけていくと、自分に本当に大切なものが残る。やりたいことが見つかる。