タイトル:ナマケモノでも「幸せなお金持ち」になれる本(THE LAZY PERSON's GUIDE TO SUCCESS)
著者:アーニー・J・ゼリンスキー(邦訳:前田曜)
出版社:英治出版
先に読んだ「働かないって~」は軽薄なタイトルに反して、「自由時間」の持つ価値と、能動的な行動の与える満足感などを説いた結構目から鱗が落ちるような内容だった。
原著の出版は「働かないって~」が2001年、本書が2003年だ。
私なりの理解だと本書のエッセンスは以下のとおりだ。
・世間では勤労の美徳のもと、長時間労働が一般化し、仕事人間を基準に物事が考えられている。
・金銭は万能ではない。また、金銭的な欲求を追求するとどこまでいっても満足出来ない。
・世間一般で言われる成功を所与のものとせず、自分の求める幸福を自分で定義し、そのために行動する。
・ナマケモノだからこそ、知恵を絞って独創性を発揮し、自分にとってやりがいのある仕事をする。
思わず膝を打つような言葉も相応にある(『遊ぶための時間は自分で積極的に作り出さない限り永久に持てない』など)が、全体を通してみると観念的な話が多くダラダラした印象を受けた。
著者の本を1冊だけ読むのであれば「働かないって~」の方を勧める。
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