帰ってきたマイナス思考に自信ニキ

他人の言うことに流されたり傷ついたりしないで、自分の頭で考えて生きていきたい。

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カンボジアのプノンペンを拠点に活動するライターのクーロン黒沢氏の発行する電子雑誌。
黒沢氏はインドシナ半島在住約20年。
現在はプノンペンと日本を行ったり来たりしながら、電子書籍の発刊などをしているようだ。

発行者のクーロン黒沢氏について

クーロン黒沢という人は、個人的にかなり思い出深い人物だ。
私が初めて海外旅行をしたのは同世代人の中では遅く、大学3年生の時である。
東京-バンコク往復の期間3週間の航空券を購入し、タイ、カンボジア、マレーシア、シンガポールをふらふら旅した。
今でも覚えているのだが、その旅では私が乗るはずだった成田空港発のユナイテッド航空機(米国から日本を経由しバンコクに向かう)が、10時間くらい遅延した。
そんな手持ち無沙汰な中、成田空港の書店で何気なく手に取ったのが黒沢氏の著書『怪しいアジアの歩き方』(KKベストセラーズ)だった。
詐欺られそうになった話やボッタクられた話や性風俗など、一般の旅行関連の書籍には乗らないような情報が活字になっているのが新鮮だった。
私が読んだ旅の本で言えば、沢木耕太郎とも下川裕治とも蔵前仁一のどれとも違っていた。
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8月4日から日本でも、Amazonの電子書籍読み放題サービスであるKindle Unlimitedが開始された。
30日間無料体験ができるので早速申し込んで10日くらい使っている。

サービスと品揃え

サービスの特徴を簡単にまとめると以下のとおりだ。
1.利用料金は月額980円
2.一度に端末にダウンロードできるタイトルは1アカウントにつき10冊まで。
3.一般書はビジネス、文学、IT、コミック、アダルトなど幅広いジャンルで対象がある。絵の書き方や楽譜も数は多くないがあることはある。
4.一般書だけでなく雑誌もある。
5.洋書もあるのでガッツがあれば対象はより広がる。

動画の見放題サービス同様、最新のコンテンツは基本的に対象になっていない。
また、漫画は全巻対象になっているのは稀で、数巻のみが対象になっているのが多い。
とはいえ、KindleアプリのBook Browserで読み放題の対象書籍を探していると、興味をそそられる本が相応に見つかる。
ビジネス書なら、ディル・ドーテン「仕事は楽しいかね」石野雄一「ざっくり分かるファイナンス」(著者の「道具としてのファイナンス」はファイナンス理論のコンセプトを簡潔かつ具体的に説明している名著)などがあった。
人文書だと、光文社の古典新訳シリーズが対象になっており、ニーチェの「善悪の彼岸」の新訳などもある。
コミックでは、90年台前半を代表するモーニング連載の怪作「国民クイズ」、機会があれば読みたいと思っていた「ブラッドハーレーの馬車」などがあった。

ただ、こちらの方が詳しい検証をされているが、当初に対象だった著作でも、サービス開始から1周間で対象外に変更されたものが相応にあるようだ。
確かに、改めてBook Brawserで検索してみると、最初に「こんな本まで読み放題で読めるのか!」と感動した書籍が結構対象外になっている。
例えば、ベンジャミン・グレアム「賢明なる投資家」スティーブン・コヴィー「7つの習慣」(類書では対象のものもある)、ボルマン「FXスキャルピング」は本稿の執筆時点では読み放題対象ではなくなっていた。

安価な図書館か、それとも雑多な物置か

サービス開始当初は、率直に言って感動した。
最新の書籍はなくとも、往年のベストセラーや名著が月額980円で読み放題ということになれば、これは自宅が図書館になるということに等しい。
子供の頃の夢は図書館で暮らすことだった。
村上春樹の「海辺のカフカ」で、カフカ少年が高松の私立図書館に身を寄せる場面には胸が震えた。
ただ、Kindle Unlimited図書館は、現状では蔵書が目まぐるしく変化するライブラリーのようだ。
名著や良書の割合が減り、KDP(Kindle Direct Publishing,Amazonの電子書籍自費出版プラットフォーム)の有象無象の山から良書を見つけなければならなくなるとすると、月額980円にすら見合わない
お金と時間がトレードオフなのは今日では皆が意識していることだ。
とはいえ、月間3冊読めれば十分元が取れるし、本を読むモチベーションにもなるので、当面続けるつもりである。

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